雇用保険料率の引き下げについて


令和2年4月1日更新

※猛威を振るい続けている新型コロナウィルスにより、多方面に様々な影響が出ており、予断を許さない状況です。当ページでは、雇用保険財政に余裕のある状態を踏まえ、原則の雇用保険料率につき、『・・・、引き続き雇用保険財政の安定的な運営が維持されると見込まれる2年間(令和2年度と令和3年度)に限り、失業等給付に係る当該暫定措置(つまり、原則の雇用保険料率を10/1,000(1%)とするもの)を継続することもやむなし』との方向性が示されてたとの記載をしていますが、新型コロナウィルス感染症がもたらす経済活動への悪影響が雇用情勢の悪化へと繋がるおそれも大いに予想されるところであり、そのような情勢次第では「弾力条項」の適用(±4/1000(0.4%))が従来とは逆の方向(つまり、10/1000(1%)から4/1000(0.4%)を減じた後の6/1000(0.6%)ではなく、減じる割合が減ったり、±0になったり、最悪+の方向)へ舵を切ることも十分考えられるところです。ご留意のほどお願い申し上げます。

【失業等給付の雇用保険料率(一般の事業の場合)】
平成29年度雇用保険料率が引き下げられました。平成29年4月1日以後の失業等給付の雇用保険料率を労働者負担・事業主負担ともに1/1,000(0.1%)ずつ引き下げるための法律が成立しています。平成29年4月支給の給与からは、労働者負担分としては3/1,000(0.3%)の割合で雇用保険料が控除されます。

なお、原則の失業等給付の雇用保険料率は12/1000(1.2%)(労使折半)になっていましたが、弾力条項(法改正を必要としないもの)というものがあって、その発動が可能となる範囲が12/1000(1.2%)から±4/1000(0.4%)(つまり、8/1000(0.8%)から16/1000(1.6%))とされており、昨年度はその下限である8/1000(0.8%)(労使折半)が適用されていました。ただ、現下の雇用保険の財政状況を勘案(つまり、財政的に極めて余裕のある状態)し、その原則の雇用保険料率を3年間に限り、時限的に引き下げることにしたもので、そのために必要となる法改正が今般実施されたものです。

平成29年度から令和1年度までの原則の失業等給付の雇用保険料率→10/1000(1.0%)(労使折半)(弾力条項の発動が可能となる範囲は6/1000(0.6%)から14/1000(1.4%))

●平成29年度において実際に適用される雇用保険料率→6/1000(0.6%)(労使折半)(下限)となったものです。
※事業主向けリーフレット(12_1.pdf へのリンク)

●平成30年度においては平成29年度からの据置きとなりました。
※事業主向けリーフレット(12_3.pdf へのリンク)

※失業等給付に係る保険料率の時限的な引下げ(平成29年4月1日施行)(12_2.pdf へのリンク)

【雇用保険二事業*に係る雇用保険料率(一般の事業の場合)】
原則の雇用保険二事業の雇用保険料率は3.5/1000(0.35%)とされていますが、平成29年度及び平成30年度いずれの年度においても、弾力条項(法改正を必要としないもの)の適用により、0.5/1000(0.05%)を減じた率である3/1000(0.3%)となっています。

*雇用安定事業及び能力開発事業のことを言います。

【失業等給付と雇用保険二事業に係る平成29年度及び平成30年度の雇用保険料率(一般の事業の場合)】
原則➣失業等給付については、平成29年度から令和1年度までとなります
失業等給付の雇用保険料率(労使折半)       10/1000(1%)
雇用保険二事業の雇用保険料率(事業主のみ負担分) 3.5/1000(0.35%)
弾力条項適用(失業等給付は下限で、▲4/1000(0.4%))(雇用保険二事業は
▲0.5/1000(0.05%))
失業等給付の雇用保険料率(労使折半)       6/1000(0.6%)
雇用保険二事業の雇用保険料率(事業主のみ負担分) 3/1000(0.3%)

【失業等給付と雇用保険二事業に係る令和1年度の雇用保険料率(一般の事業の場合)】平成31年4月1日施行
厚生労働省ホームページにおいて公開された、第135回労働政策審議会職業安定分科会に提示された資料(12_4.pdf へのリンク)によると、令和1年度雇用保険料率は下記の通りとされていました。これは、失業等給付額等と雇用安定事業及び能力開発事業に要する費用に充てられた額等といった会計年度毎の雇用保険の財政状況を踏まえて判断するものとされていることからくるものです。
<実際の令和1年度雇用保険料率>➣前々年度及び前年度からの据置きとなっています
●失業等給付の雇用保険料率(労使折半)       6/1000(0.6%)➣弾力条項適用後
●雇用保険二事業の雇用保険料率(事業主のみ負担分) 3/1000(0.3%)➣弾力条項適用後

●令和1年度においては平成29年度及び平成30年度からの据置きとなりました。
※事業主向けリーフレット(12_5.pdf へのリンク)

【今後の動向について〜「雇用保険部会報告」から】

なお、厚生労働省のホームページ上では、「失業等給付分」「育児休業給付分」それぞれについての料率の内訳の説明がありませんが、「労働者負担分」「事業主負担分」いずれについても上記画像に挿入した注釈の通りになります。

●失業等給付➣令和2年4月1日施行
令和2年1月8日に開催された厚生労働省労働政策審議会職業安定分科会雇用保険部会によって公表された「雇用保険部会報告」(12_6.pdf へのリンク)によれば、『「経済財政運営と改革の基本方針(骨太方針)2019」を踏まえて、引き続き雇用保険財政の安定的な運営が維持されると見込まれる2年間(令和2年度と令和3年度)に限り、失業等給付に係る当該暫定措置(つまり、原則の雇用保険料率を10/1,000(1%)とするもの)を継続することもやむなし』との方向性が示されています。
●失業等給付に含まれる育児休業給付➣令和2年4月1日施行
「雇用保険部会報告」によれば、『新たに「子を養育するために休業した労働者の雇用と生活の安定を図る」給付として、失業等給付とは異なる給付体系(つまり、失業等給付にある雇用継続給付からは切り離すことになるものと思われます)に明確に位置づけるべきであるとされ、失業等給付全体として設定されている雇用保険料率の中に、育児休業給付に充てるべき独自の雇用保険料率を設けて財政運営を行い、当面、現行の雇用保険料のうち4/1,000相当とすべきである』との方向性が示されています。従って、上記の失業等給付に係る暫定措置、つまり原則の雇用保険料率を10/1,000(1%)とするもののうち、育児休業給付の雇用保険料率が4/1,000(0.4%)、その余の6/1,000(0.6%)はいわゆる失業等給付の雇用保険料率になるものと考えられます。ただ、実際には、失業等給付の雇用保険料に対しては弾力条項が適用され、6/1,000(0.6%)から4/1,000(0.4%)を減じた後の2/1,000(0.2%)が失業等給付の雇用保険料率になるものと考えられます。
●雇用保険二事業➣令和3年4月1日施行予定
「雇用保険部会報告」によれば、『雇用保険二事業に係る雇用保険料率を3/1,000(0.3%)(原則の雇用保険料率は3.5/1,000(0.35%))に引き下げた(弾力条項適用後)上でも安定資金残高が増えていることを踏まえ、法改正をした上で、弾力条項が適用される範囲の拡大化を図り、さらに0.5/1,000(0.05%)を引き下げ(従って、結果的には、弾力条項を適用することで原則の雇用保険料率3.5/1,000(0.35%)から1/1,000(0.1%)を減じたその下限となる2.5/1,000(0.25%)が実際の雇用保険料率になるものと考えられます)べきである』との方向性が示されています。

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