開業支援業務


令和2年4月3日更新

<始めに>
主に、法人設立後に必要となる届出等書類(個人事業開業の場合もあり)について、下記に一覧表を作成してみました。様々な手続を限られた時間内に行う必要があります。それらの支援ができればと思います。これらの手続の前には、当然、「定款の作成」や「設立登記の申請」といった手続も必要となってきます。業種によっては「許認可」を得るための手続も必要になります。また、場合によっては、創業融資を受ける必要もあります。法人設立後、できるだけ早く本業に注力できるよう、せめて、法人設立後に必要となる届出等の部分だけでも支援をさせていただければと思います。一部、直接、社会保険労務士では関与できない手続もありますが、側面的な支援はできるのではないかと思います。

個人での開業の場合でも、場合によっては、健康保険・厚生年金保険の適用事業(「任意適用事業」という)、労災保険・雇用保険の適用事業(「暫定任意適用事業」という)となる場合もあります。それらには諸条件がありますが、その場合には各々保険に加入する手続も必要となります。

健康保険・厚生年金保険の「任意適用事業」の場合
法定の「適用業種(16業種)」では個人経営の事業所で常時使用する従業員数が5人未満の場合が該当します。「非適用業種(農林水産業、飲食店や理美容業といったサービス業、自由業、宗教業があります)」では個人経営の事業所が該当します。
 「社会保障審議会年金部会における議論の整理」から
令和1年12月27日に、厚生労働省社会保障審議会年金部会によって公表された「社会保障審議会年金部会における議論の整理」(ksg_37.pdf へのリンク)において、『当該業種(弁護士・税理士・社会保険労務士等の法律・会計事務を取り扱う士業)については事務処理等の面からの支障はないと考えられ、さらに他の業種と比べても法人割合が著しく低いこと、法人化に際して制度上の制約があることなどから、適用業種に追加すべきである』との方針が示されています。なお、施行予定は令和4年10月1日からです。

労災保険・雇用保険の「暫定任意適用事業」の場合
主に、常時5人未満の労働者を雇用する個人経営の「農業・畜産業・養蚕業(一部、「強制適用事業」になる事業があります)、林業(常時労働者を1人でも使用する場合は「強制適用事業」になります)、水産業(総トン数5トン未満の漁船等特定の漁船に限られます)」の事業所が該当します。

また、今般の、政府が推進する「働き方改革」の流れから、従業員の「ワーク・ライフ・バランス」への配慮も必須事項となります。さらに、時間外労働及び休日労働に関する協定(いわゆる「三六協定」)は言うに及ばず、常時使用する労働者の数が10人未満であっても、「就業規則」の制定は避けられない方向となっています。当初は10人未満であっても、事業拡大を図る上では従業員の確保も迫られます。いずれ10人以上になる時期に備え、「就業規則」の制定の準備もしておきたいものです。その制定も含め一体的な支援をさせていただければと思います。

<助成金等について>
なお、主に、経産省の補助金や厚労省所管の助成金といった制度の活用も当然考えていかなければなりません。法人設立以後、どのようなものが該当するのか、その制度の内容や要件等につき、ご提案もさせていただければと思います。なお、助成金については、上記リンク(事業主の方のための雇用関係助成金)の中からの選択が中心になろうかと思いますが、各助成金には「対象となる事業主」要件があり、それらをすべてクリアーすることが絶対条件であり、さらに、その前提として、各助成金に共通する「対象となる事業主」要件として下記のものもあり、その他細部に亘る要件もあり、支給決定を得るまでのハードルはかなり高いものと思われます。
(共通する「対象となる事業主」要件)
・雇用保険適用事業所の事業主であること
・支給又は不支給の決定のための審査に必要な書類等を整備・保管していること
・支給又は不支給の決定のための審査に必要な書類等の提出を、管轄労働局等から求められた場合に応じること
・管轄労働局等の実地調査を受け入れること
・申請期間内に申請を行うこと

※「各雇用関係助成金に共通の要件等」(ksg_1.pdf へのリンク)はこちらからご参照下さい。

<消費税の扱いについて>
個人事業者の場合、その「課税期間(例えば、H30.1.1から12.31の場合)」はその前々年すなわちH28.1.1から12.31を「基準期間」として、当該「基準期間」の課税売上高が1,000万円以下であれば、当該「課税期間」は免税事業者となります。法人の場合、その「課税期間(例えば、H30.4.1からH31.3.31の場合)」はその前々年度すなわちH28.4.1からH29.3.31を「基準期間」として、当該「基準期間」の課税売上高が1,000万円以下であれば、当該「課税期間」は免税事業者となります。従って、逆に、当該「基準期間」の課税売上高が1,000万円超であれば、当該「課税期間」は課税事業者となります。このように、個人事業者であれば前々年、法人であれば前々事業年度を「基準期間」とすることで免税OR課税かの判定をすることになります。下線部の場合に提出する様式は「消費税課税事業者届出書(基準期間用)」(ksg_2.pdf へのリンク)となります。

なお、新規に開業した場合は、個人事業者の新規開業年とその翌年、法人の設立事業年度とその翌年度は上記した「基準期間」がそもそもなく、課税売上高を判定することができませんので、原則として、それらの期間(「基準期間のない課税期間」と言います)は免税事業者となります。ただし、新設法人の場合で、法人の設立事業年度とその翌年度のそれぞれの開始の日における「資本金の額又は出資の金額」が1,000万円以上の場合は課税事業者となりますのでご留意下さい。下線部の場合に提出する様式は「消費税の新設法人に該当する旨の届出書」(ksg_3.pdf へのリンク)となります。ただし、「法人設立届出書」(ksg_4.pdf へのリンク)の提出時に、当該届出書にある「消費税の新設法人に該当することとなった事業年度開始の日」欄にその旨記載した場合には、「消費税の新設法人に該当する旨の届出書」を提出する必要はありません。

また、個人事業者の場合でその年の前年の1.1から6.30までの期間(これを「特定期間」と言います)、法人の場合でその事業年度の前事業年度開始の日以後6箇月の期間(同)、における課税売上高が1,000万円超の場合、仮に、その年の前々年もしくはその事業年度の前々年度(つまり、「基準期間」)の課税売上高が1,000万円以下であっても、その年もしくはその事業年度(つまり、「課税期間」)は課税事業者となりますので、やはりご留意下さい。下線部の場合に提出する様式は「消費税課税事業者届出書(特定期間用)」(ksg_5.pdf へのリンク)となります。

ところで、個人事業者の新規開業年や法人の設立事業年度においては、設備投資が主で、本業の売上がほとんど計上されないことも考えられます。そのような場合には、敢えて課税事業者を選択することで、設備投資に伴う課税仕入れに係る消費税額(一部OR全額)につき還付を受けることができます。その場合、個人事業者の新規開業年については当該年中に、法人の設立事業年度については当該事業年度中に、「消費税課税事業者選択届出書」(ksg_6.pdf へのリンク)を提出すれば、課税事業者になることができます。なお、さらに、新規開業年の翌年もしくは設立事業年度の翌年度についても課税事業者の選択をする場合には、やはり新規開業年中もしくは設立事業年度中に、「消費税課税事業者選択届出書」を提出すれば、課税事業者になることができます。忘れずにご提出下さい。
 また、個人事業者の場合で3年目以後、法人の場合で第3期以後の「課税期間」に免税事業者になる場合(「基準期間」「特定期間」いずれにおいても課税売上高が1,000万円以下の場合)で、消費税の還付を受ける場合は、還付を受けようとする「課税期間(つまり、3年目以後もしくは第3期以後)」の各初日の前日までに「消費税課税事業者選択届出書」を提出する必要があります。

さらに、個人事業者の場合、その「課税期間(例えば、H30.1.1から12.31の場合)」はその前々年すなわちH28.1.1から12.31を「基準期間」として、当該「基準期間」の課税売上高が5,000万円以下であれば、当該「課税期間」は「簡易課税制度*」を選択できます。法人の場合、その「課税期間(例えば、H30.4.1からH31.3.31の場合)」はその前々年度すなわちH28.4.1からH29.3.31を「基準期間」として、当該「基準期間」の課税売上高が5,000万円以下であれば、「簡易課税制度」を選択できます。なお、個人事業者の新規開業年については当該年中に、法人の設立事業年度については当該事業年度中に、「消費税簡易課税制度選択届出書」(ksg_35.pdf へのリンク)
を提出すれば、「簡易課税制度」の適用を受けることができます。忘れずにご提出下さい。
課税売上高から納付する消費税額を計算する制度で、
「課税期間」における課税標準額に対する消費税額×事業区分ごとに定められた「みなし仕入率」=「仕入控除税額」 になるというものです。

※国税庁のホームページに掲載されております「消費税のあらまし(平成30年6月)」(ksg_7.pdf へのリンク)もご参照下さい。また、同じく「消費税の届出署について(平成30年1月)」(ksg_34.pdf へのリンク)についてもご参照下さい。

<法人設立後に必要となる届出等書類について>
※その一覧表はこちら(ksg_8.pdf へのリンク)からご確認下さい。
※その際の添付書類に関しては、求められる届出書等につき、その下段に記載しましたのでご確認下さい。
赤字は個人事業の場合に提出するものとなります。
※なお、青字の各届に関連して、労働保険等の適用事務(健康保険厚生年金保険新規適用、労働保険保険関係成立又は雇用保険適用事業所設置といったもの、健康保険厚生年金保険適用事業所全喪又は雇用保険適用事業所廃止といったもの、健康保険厚生年金保険及び雇用保険被保険者資格取得・資格喪失といったもの)に係る事業主の事務負担の軽減及び利便性の向上のため、労働保険の保険料の徴収等に関する法律等に基づく手続のうち、届出を行う目的が同一のものについて、ワンストップでの届出が可能となるよう届出先の経由規定(年金事務所、労働基準監督署又は公共職業安定所を経由して提出することができるもの)を設けるため、「健康保険法施行規則等の一部を改正する省令案要綱」が令和1年6月27日、第77回労働政策審議会労働条件分科会労災保険部会に対して諮問されています。これに合わせて、一括して手続が行えるよう各届を一元化した届(様式イメージ例:健康保険厚生年金保険新規適用届 労働保険保険関係成立届 雇用保険適用事業所設置届)(ksg_36.pdf へのリンク)が使用される予定です。 施行は令和2年1月1日です。
※また、法人設立後の様々な関連手続をオンラインでワンストップで行うことができるようになっています。国税庁のホームページ(https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/hojin/annai/OSS.htm)において公開(令和2年1月20日)されています。「マイナポータル法人設立ワンストップサービス」というサイトにおいて行うことになるとのことです。これには、法人代表者のマイナンバーカードと、マイナンバーカード対応のスマートフォン又はパソコン(マイナンバーカードを挿入するためのICカードリーダライタが必要)が必要になります。申請可能な手続一覧はこちら(ksg_38.pdf へのリンク)からどうぞ。このサービスは令和2年1月20日から稼働しているとのことです。ご確認下さい。 なお、定款認証・設立登記の手続については、令和3年2月から利用可能になるとのことです。


(税務署)
法人設立届出書 (ksg_4.pdf へのリンク)
・定款、寄付行為、規則又は規約の写し1部(資本金1億円以上の内国普通法人の場合は2部)
・株主又は合名会社、合資会社若しくは合同会社の社員、その他法人の出資者の名簿1部(資本金1億円以上の内国普通法人の場合は2部)
・設立趣意書1部(資本金1億円以上の内国普通法人の場合は2部)
・設立時における貸借対照表1部(資本金1億円以上の内国普通法人の場合は2部)

個人事業の開業・ 廃業等届出書(ksg_9.pdf へのリンク)

青色申告の承認申請書(ksg_10.pdf へのリンク)

所得税の青色申告承認申請書(ksg_11.pdf へのリンク)

棚卸資産の評価方法の届出書(ksg_12.pdf へのリンク)

減償却資産の償却方法の届出書(ksg_13.pdf へのリンク)

所得税の棚卸資産の評価方法・減価償却資産の償却方法の届出書(ksg_14.pdf へのリンク)

給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書(ksg_15.pdf へのリンク)(法人・個人共用)

源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書(ksg_16.pdf へのリンク)(法人・個人共用)

青色事業専従者給与に関する(変更)届出署(ksg_17.pdf へのリンク)
・届出書に記載した内容とは別に給与規程を定めているときは、その写しを1部

消費税課税事業者選択届出書(ksg_6.pdf へのリンク)(法人・個人共用)

消費税簡易課税制度選択届出書(ksg_18.pdf へのリンク)(法人・個人共用)

(兵庫県県税事務所の場合)
法人設立(支店設置・県外転入)届(ksg_19.pdf へのリンク)(兵庫県)
・登記事項証明書及び定款等の写し

(神戸市役所の場合)
法人設立・開設(支店等設置・市外転入)届(ksg_20.pdf へのリンク)(神戸市)
・登記簿謄本(履歴事項全部証明書)、定款(又は寄附行為等)

(年金事務所)
健康保険・厚生年金保険 新規適用届(ksg_21.pdf へのリンク)(法人・個人共用)
・登記簿謄本(履歴事項全部証明書)
・法人番号指定通知書の写し
・強制適用となる個人事業所の場合→事業主の世帯全員の住民票
・任意適用事業所の認可を受ける場合→任意適用申請書、任意適用同意書(従業員の1/2の同意を得たことを証する書類、事業主の世帯全員の住民票

健康保険 厚生年金保険 被保険者資格取得届/厚生年金保険 70 歳以上被用者該当届(ksg_222.pdf へのリンク)(法人・個人共用)

健康保険 被扶養者(異動)届/国民年金 第3 号被保険者関係届(ksg_232.pdf へのリンク)(法人・個人共用)
・詳細説明を参照(ksg_24.pdf へのリンク)

国民年金 第3号被保険者関係届(ksg_252.pdf へのリンク)(法人・個人共用)

(労基署)
適用事業報告(ksg_26.pdf へのリンク)(法人・個人共用)

時間外労働及び休日労働に関する協定(36協定)届(ksg_27.pdf へのリンク)(法人・個人共用)
厚生労働省令で定められている「36協定の様式」については、カテゴリー別一覧表にある「『働き方改革』関連」においてご参照下さい。

労働保険 保険関係成立届(ksg_28.pdf へのリンク)(法人・個人共用)

労働保険 概算・増加概算・確定保険料 一般拠出金申告書( ksg_29.pdf へのリンク)(法人・個人共用)

就業規則(変更)届(ksg_32.pdf へのリンク)・就業規則意見書(ksg_33.pdf へのリンク)➣常時10人以上の労働者を使用する場合(法人・個人共用)

(ハローワーク)
雇用保険適用事業所設置届(ksg_30.pdf へのリンク)(法人・個人共用)
・事業所の実在、設置日及び所在地を確認できる書類及び労働者の雇用の事実が確認できる書類

雇用保険被保険者資格取得届(ksg_31.pdf へのリンク)(法人・個人共用)

※なお、上記に列挙しました届出書等のうち一部については、既に電子申請による対応が可能となる手続もあります。弊事務所では、それらにも対応できるよう体制を整えております。時間の節約にも繋がるものと考えます。

お問い合わせはこちらから

コメントを残す