働き方改革(雇用形態に関わらない公正な待遇の確保について)




全国社会保険労務士会連合会作成のリーフレット『働き方改革 法改正で何が変わるの?』(同一労働同一賃金編)

本件については、「短時間労働者・有期雇用労働者」に関する部分と「派遣労働者」に関する部分に区別することができます。そして、先ず、従来からはそれぞれの労働者に係る部分を所管する法律が独立して存在していましたが、前者に関しては、今般、「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」の成立に伴い、「短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律(抄)(以下「短時間・有期雇用労働法」という)」(hatarakikatakaikaku_25.pdf へのリンク)として1本に纏められ、従来からあった有期雇用労働者に関して定めた「労働契約法(※1)」はそのまま存続するものの、一部条文(同法第20条)(hatarakikatakaikaku_26.pdf へのリンク)が削除され、それは「短時間・有期雇用労働法」の中で、パートタイム労働法(※2)にある現行条文(同法第8条)に吸収統合されるなど大幅な改正が実施されました。なお、後者に関しては、従来からある「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(抄)(以下「労働者派遣法」という)」(hatarakikatakaikaku_27.pdf へのリンク)が正式な名称となります。
※1➣これは、労働契約に関する民事的なルールを定めたもので、罰則などの規定がない「非行政取締法規です。
※2➣一方、この法律は労働基準法などと同じく、行政取締法規として規制力があります。

<「短時間労働者・有期雇用労働者」に関する部分>
これらの法律を理解する上で先ずは押さえるべき定義として、「均待遇」「均待遇」というものがあります。
待遇規定
①職務内容(業務の内容+当該業務に伴う責任の程度のことをいいます)②職務の内容・配置の変更の範囲(いわゆる、「人材活用の仕組み」)③その他の事情 の相違を考慮して不合理な待遇を禁止するというものです。

※弊職が知る某社会福祉法人では、あくまでその当時の状況ですが、主な施設として障害福祉サービス事業所を某市内に6箇所擁し、生活介護(一部、就労継続支援B型や施設入所などを併設する事業所もあり)を中心にサービスを提供していますが、各事業所には事務を掌る職員が1人(一部、2人体制)貼り付いていました。当該職員の事務職としての業務は多岐にわたり、支援費の請求業務、労働・社会保険手続業務、職員の採用や退職・異動などといった人事(給与計算を含む)に係る業務、施設会計(決算を含む)業務等々といったものがあり、ある事業所ではそれらを正規職員が担当し、ある事業所ではそれらを契約職員が担当していました。携わる業務には、利用者の人数や各事業所が受け持つサービスの範囲の多寡により量的な部分では多少の違いはあるものの、業務の内容そのものや程度などにはそれほど相違はなく、また、一事業所の事務をひとりが責任をもって年度を通して完遂するということからも責任の程度も大きな相違はなかったものと思われます。しかしながら、手当の部分では、正規と契約とでは支給項目に差がありました。ただ、契約職員には原則として転勤(ただし、某市内のみ)がないといった配置の変更という部分では相違があったことから、「均待遇」になるということで、ある手当が支給されないことには不合理性はなかったかもしれません。
なお、改めて、断っておきますが、上記は、弊職が当時の状況を知る限りでの見解であって、現状ではないことをお含みおきいただきたいと思います。また、この某社会福祉法人の当時の処遇を決して非難しているものでもありません。

(具体的な条文例)
労働契約法第20条➣削除
有期労働契約を締結している労働者の労働契約の内容である労働条件が、期間の定めがあることにより同一の使用者と期間の定めのない労働契約を締結している労働者の労働契約の内容
である労働条件と相違する場合においては、当該労働条件の相違は、労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度(以下この条において「職務の内容」という)、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して、不合理と認められるものであってはならない。
パートタイム労働法第8条➣改正前
事業主が、その雇用する短時間労働者の待遇を、当該事業所に雇用される通常の労働者の待遇と相違するものとする場合においては、当該待遇の相違は、当該短時間労働者及び通常の労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度(以下「職務の内容」とい う)、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して、不合理と認められるものであってはならない。
短時間・有期雇用労働法第8条➣改正後
事業主は、その雇用する短時間・有期雇用労働者の基本給、賞与その他待遇のそれぞれについて、当該待遇に対応する通常の労働者の待遇との間において、当該短時間・有期雇用労働者及び通常の労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度(以下「職務の内容」とい う)、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情のうち当該待遇の性質及び当該待遇を行う目的に照らして適切と認められるものを考慮して、不合理と認められる相違を設けてはならない

※つまり、均待遇規定に関しては、短時間労働者についても有期雇用労働者についても当該規定が存在していました。そして、今般の改正によって、それぞれの待遇(基本給、賞与、役職手当、食事手当、福利厚生、教育訓練など)ごとに、当該待遇の性質や目的に照らして適切と認められる事情を考慮して判断されるへき旨を明確化したわけです。
そして、その明確性を担保するために、「同一労働同一賃金ガイドライン」の策定によって、規定の解釈を明確に示されることになります。
※短時間・有期雇用労働者及び派遣労働者に対する不合理な待遇の禁止等に関する指針(同一労働同一賃金ガイドライン)(平成30年12月28日公布)(hatarakikatakaikaku_2.pdf へのリンク)
これは、平成28年12月20日に「働き方改革実現会議」に提示された「同一労働同一賃金ガイドライン案」をベースにして、その後、平成30年8月30日開催の第9回労働政策審議会職業安定分科会雇用・環境均等分科会同一労働同一賃金部会に提出された同一労働同一賃金ガイドラインのたたき台(短時間・有期雇用労働者に関する部分)、さらには、平成30年10月19日開催の第13回同部会に提出された同たたき台の修正案を経て改定されたものです。
なお、同たたき台の修正案の中で、注目されるべき記載がありました。これは、参議院厚生労働委員会における「附帯決議」33を受けての追記であって、
(参議院厚生労働委員会「附帯決議」)
『低処遇の通常の労働者に関する雇用管理区分を新設し たり職務分離等を行ったりした場合でも、非正規雇用労働者と通常の労働者との不合理な待遇の禁止規定や差別的取扱いの禁止規定を回避することはできないものである旨を、指針等において明らかにすることについて、労働政策審議会において検討を行うこと。』
 ↓
(追記)
『短時間・有期雇用労働法第8条及び第9条並びに労働者派遣法第30条の3及び第30条の4の規定は、雇用管理区分が複数ある場合にあっても、通常の労働者のそれぞれと短時間・有期雇用労働者及び派遣労働者との間で不合理な待遇の相違の解消等を求めるものである。このため、事業主が、雇用管理区分を新たに設け当該雇用管理区分に属する通常の労働者の待遇の水準を他の通常の労働者よりも低く設定したとしても、当該他の通常の労働者と短時間・有期雇用労働者及び派遣労働者との間でも不合理な待遇の相違の解消等を行う必要がある。また、事業主が、通常の労働者と短時間・有期雇用労働者及び派遣労働者との間で職務の内容等を分離した場合であっても、通常の労働者と短時間・有期雇用労働者及び 派遣労働者との間で不合理な待遇の相違の解消等を行う必要がある。』
例えば、従来は、正規社員と契約社員という区分で雇用管理されていたものが、その間に、正規社員(一般職)という新たな区分を設け、従来の正規社員は正規社員(総合職)という呼称とするが、それぞれが携わる業務には大きな差がなく、しかも、一般職とはいえ正規社員になった途端に転勤命令も辞さないとされ、一方で、正規社員(一般職)には前歴までの経験が基本給の査定に考慮されないばかりか、従来は契約社員から直接に正規社員への登用の道があったにもかかわらず、「正規社員(つまり、正規社員(総合職))への登用」までにさらなる段階を踏ませるような措置が施されるなどといった事例は明らかに不合理な待遇差に当てはまるものと思われ、改定された「同一労働同一賃金ガイドライン」に照らせば、このような不合理とされるであろう待遇差はその解消に努める必要があるものと思われます。

待遇規定
①職務内容(業務の内容+当該業務に伴う責任の程度のことをいいます)②職務の内容・配置の変更の範囲 が同じ場合は差別的取扱いが禁止されるというものです。

(具体的な条文例)
労働契約法
規定なし
パートタイム労働法第9条➣改正前
事業主は、職務の内容が当該事業所に雇用される通常の労働者と同一の短時間労働者(第11条第1項において「職務内容同一短時間労働者」という)であって、当該事業所における慣行その他の事情からみて、当該事業主との雇用関係が終了するまでの全期間において、その職務の内容及び配置が当該通常の労働者の職務の内容及び配置の変更の範囲と同一の範囲で変更されると見込まれるもの(次条及び同項において「通常の労働者と同視すべき短時間労働者」という)については、短時間労働者であることを理由とし て、賃金の決定、教育訓練の実施、福利厚生施設の利用その他の待遇について、差別的取扱いをしてはならない。
短時間・有期雇用労働法第9条➣改正後
事業主は、職務の内容が当該事業所に雇用される通常の労働者と同一の短時間・有期雇用労働者(第11条第1項において「職務内容同一短時間・有期雇用労働者」という)であって、当該事業所における慣行その他の事情からみて、当該事業主との雇用関係が終了するまでの全期間において、その職務の内容及び配置が当該通常の労働者の職務の内容及び配置の変更の範囲と同一の範囲で変更されると見込まれるもの(次条及び同項において「通常の労働者と同視すべき短時間・有期雇用労働者」という)については、短時間・有期雇用労働者であることを理由とし て、賃金の決定、教育訓練の実施、福利厚生施設の利用その他の待遇について、差別的取扱いをしてはならない

※均待遇規定に関しては、元々、有期雇用労働者については規定がなく、今般の改正によって、有期雇用労働者についてもその対象とすることで、①②が同じであれば、「均」な待遇が求められるということになりました。また、①②に差異がなければ、自ずと手当等に差別的な取扱いをすることは許されないわけであり、そこに、「その他の事情」という曖昧な判断基準が入る余地はないのであり、よって、均待遇規定にはその部分が条文中に存在しないわけです。

【均待遇規定(現行 労働契約法第20条)に係る最高裁判決について】
「ハマキュウレックス訴訟」
本件訴訟は、①については相違はないものの、②については相違があるとされた事例で、判決文において、それらが示された部分がありますので、
以下、判決文から抜粋します➣
『上告人(使用者、つまりハマキュウレックスのことです)の彦根支店におけるトラック運転手の業務の内容には,契約社員と正社員との間に相違はなく,当該業務に伴う責任の程度に相違があったとの事情もうかがわれない。本件正社員就業規則には,上告人は業務上必要がある場合は従業員の就業場所の変更を命ずることができる旨の定めがあり,正社員については出向を含む全国規模の広域異動の可能性があるが,本件契約社員就業規則には配転又は出向に関する定めはなく,契約社員については就業場所の変更や出向は予定されていない 』と判示しています。
それを踏まえた上で、さらに、次のように判示しています。以下、判決文から抜粋します➣
『同条は,職務の内容等が異なる場合(本件訴訟の場合は、②に相違がある)であっても,その違いを考慮して両者の労働条件が均衡のとれたものであることを求める規定である』と判示しています。
さらに、それを踏まえて、個々の賃金項目について、検討を加えたわけです。以下、判決文から抜粋します➣
原審(大阪高裁)においては、既に、無事故・作業・給食・通勤手当(無事故手当等)の相違については、その不合理性を認容しているものの、上告人からの、無事故手当等に係る相違が不合理ではない旨の主張による上告を受けて、最高裁においては、住宅手当と皆勤手当、さらには無事故手当等についても審理がなされたものである。
以下、判決文から抜粋します➣
住宅手当について
『正社員に対してのみ所定の住宅手当を支給することとされている。この住宅手当は,従業員の住宅に要する費用を補助する趣旨で支給されるものと解されるところ,契約社員については就業場所の変更が予定されていないのに対し,正社員については,転居を伴う配転が予定されているため,契約社員と比較して住宅に要する費用が多額となり得る。したがって,正社員に対して上記の住宅手当を支給する一方で,契約社員に対してこれを支給しないという労働条件の相違は,不合理であると評価することができるものとはいえないから,労働契約法20条にいう不合理と認められるものに当たらないと解するのが相当である』と判示しています
皆勤手当について
『正社員である乗務員に対してのみ,所定の皆勤手当を支給することとされている。この皆勤手当は,上告人が運送業務を円滑に進めるには実際に出勤するトラック運転手を一定数確保する必要があることから,皆勤を奨励する趣旨で支給されるものであると解されるところ,上告人の乗務員については,契約社員と正社員の職務の内容は異ならないから,出勤する者を確保することの必要性については,職務の内容によって両者の間に差異が生ずるものではない』
『したがって,上告人の乗務員のうち正社員に対して上記の皆勤手当を支給する一方で,契約社員に対してこれを支給しないという労働条件の相違は,不合理であると評価することができるものであるから,労働契約法20条にいう不合理と認められるものに当たると解するのが相当である』と判示しています
無事故手当について
『無事故手当は,優良ドライバーの育成や安全な輸送による顧客の信頼の獲得を目的として支給されるものであると解されるところ,上告人の乗務員については,契約社員と正社員の職務の内容は異ならないから,安全運転及び事故防止の必要性については,職務の内容によって両者の間に差異が生ずるものではない』と判示しています
作業手当について
『作業手当は,特定の作業を行った対価として支給されるものであり,作業そのものを金銭的に評価して支給される性質の賃金であると解される。しかるに,上告人の乗務員については,契約社員と正社員の職務の内容は異ならない。また,職務の内容及び配置の変更の範囲が異なることによって,行った作業に対する金銭的評価が異なることになるものではない。加えて,作業手当に相違を設けることが不合理であるとの評価を妨げるその他の事情もうかがわれない』と判示しています
給食手当について
『給食手当は,従業員の食事に係る補助として支給されるものであるから,勤務時間中に食事を取ることを要する労働者に対して支給することがその趣旨にかなうものである。しかるに,上告人の乗務員については,契約社員と正社員の職務の内容は異ならない上,勤務形態に違いがあるなどといった事情はうかがわれない。また,職務の内容及び配置の変更の範囲が異なることは,勤務時間中に食事を取ることの必要性やその程度とは関係がない。加えて,給食手当に相違を設けることが不合理であるとの評価を妨げるその他の事情もうかがわれない』と判示しています
通勤手当について
『通勤手当は,通勤に要する交通費を補塡する趣旨で支給されるものであるところ,労働契約に期間の定めがあるか否かによって通勤に要する費用が異なるものではない。また,職務の内容及び配置の変更の範囲が異なることは,通勤に要する費用の多寡とは直接関連するものではない。加えて,通勤手当に差違を設けることが不合理であるとの評価を妨げるその他の事情もうかがわれない』と判示しています
結論
『(皆勤手当とともに)無事故手当等に相違があることは,いずれも労働契約法20条に違反すると解される』と判示しています

【均待遇規定(同法第20条)にある「その他の事情」に係る最高裁判決について】
「長澤運輸訴訟」
本件訴訟は、①②ともに相違がないものの、ただ、「その他の事情」という判断基準が考慮された事例です。
以下、判決文から抜粋します➣
『被上告人(使用者、つまり長澤運輸のことです)における嘱託乗務員及び正社員(いずれもバラセメントタンク車の乗務員)は,その業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度に違いはなく業務の都合により配置転換等を命じられることがある点でも違いはないから,両者は,職務の内容並びに当該職務の内容及び配置の変更の範囲(以下併せて「職務内容及び変更範囲」という)において相違はないということができる。
しかしながら,労働者の賃金に関する労働条件は,労働者の職務内容及び変更範囲により一義的に定まるものではなく,使用者は,雇用及び人事に関する経営判断の観点から,労働者の職務内容及び変更範囲にとどまらない様々な事情を考慮して,労働者の賃金に関する労働条件を検討するものということができる
定年制は,使用者が,その雇用する労働者の長期雇用や年功的処遇を前提としながら,人事の刷新等により組織運営の適正化を図るとともに,賃金コストを一定限度に抑制するための制度ということができるところ,定年制の下における無期契約労働者の賃金体系は,当該労働者を定年退職するまで長期間雇用することを前提に定められたものであることが少なくないと解される。これに対し,使用者が定年退職者を有期労働契約により再雇用する場合,当該者を長期間雇用することは通常予定されていない。また,定年退職後に再雇用される有期契約労働者は,定年退職するまでの間,無期契約労働者として賃金の支給を受けてきた者であり,一定の要件を満たせば老齢厚生年金の支給を受けることも予定されている。そして,このような事情は,定年退職後に再雇用される有期契約労働者の賃金体系の在り方を検討するに当たって,その基礎になるものであるということができる。また,労働者の賃金に関する労働条件の在り方については,基本的には,団体交渉等による労使自治に委ねられるべき部分が大きいということもできる。そして,労働契約法20条は,有期契約労働者と無期契約労働者との労働条件の相違が不合理と認められるものであるか否かを判断する際に考慮する事情として,「その他の事情」を挙げているところ,その内容を職務内容及び変更範囲に関連する事情に限定すべき理由は見当たらない』と判示しています。

【両訴訟の最高裁判決文】
平成30年6月1日、非正規雇用労働者に係る手当等格差について、「働き方改革」を先取りするかのような注目すべき最高裁判決となりました。
(ハマキュウレックス訴訟)
通勤・無事故・作業・給食各手当につき、正規雇用労働者との間に格差があるのは不合理と判示した高裁判決を支持した上で、さらに、皆勤手当についても当該格差の不合理性を指摘し、高裁判決よりもさらに踏み込んで判示しました。判決文はこちら(hatarakikatakaikaku_4.pdf へのリンク)から
(長澤運輸訴訟)
定年退職後に再雇用された嘱託社員に支給された賃金の減額について、その不合理性を否定しつつ、個別の手当の内精勤手当についてだけは当該格差を不合理と判示しました。判決文はこちら(hatarakikatakaikaku_5.pdf へのリンク)から

※いずれも、裁判所ホームページ内裁判例情報より

【改正後の短時間・有期雇用労働法第10条(賃金)・第11条(教育訓練)・第12条(福利厚生)について】
上記した同法第9条においては、「職務内容同一短時間・有期雇用労働者」であって、さらに、「通常の労働者と同視すべき短時間・有期雇用労働者」である場合(つまり、「均等待遇規定」)の賃金の決定、教育訓練の実施、福利厚生施設の利用その他の待遇についての差別的取扱いを禁止する旨規定していますが、第10条から第12条までは、「職務内容同一短時間・有期雇用労働者」に限って、通常の労働者との対比において、
第10条の賃金(一部抜粋)➣通常の労働者との均衡を考慮しつつ、職務の内容、職務の成果、意欲、能力又は経験その他の就業の実態に関する事項を勘案し、その賃金(通勤手当その他の厚生労働省令で定めるものを除く)を決定するように努めるものとする。
第11条の教育訓練(同)➣通常の労働者が従事する職務の遂行に必要な能力を付与するためのものについては、これを実施しなければならない
第12条の福利厚生(同)➣通常の労働者に対して利用の機会を与える福利厚生施設であって、健康の保持又は業務の円滑な遂行に資するものとして厚生労働省令で定めるものについては、利用の機会を与えなければならない
と、それぞれ規定し、それに限っても、賃金については、職務の内容、職務の成果等を勘案して決定するよう努め、教育訓練については、実施を義務付け、福利厚生については、利用の機会の付与を義務付け、といった具合に、「均等待遇規定」にできるだけ近づける(賃金)よう、「均等待遇規定」と同等とする(教育訓練・福利厚生)よう求める規定であると言えます。
(特記事項)
第10条の賃金に関して、厚生労働省同一労働同一賃金部会において議論されている事項について言及したいと思います。なお、平成30年8月30日に開催された第9回同部会において配布された資料(hatarakikatakaikaku_30.pdf へのリンク)を参考までに掲載しておきます。
「その賃金(通勤手当その他の厚生労働省令で定めるものを除く)」とされている中の、賃金の対象とならない「その他の厚生労働省令で定めるもの」としては、通勤手当・退職手当・家族手当・住宅手当・別居手当・子女教育手当といったものが挙げられている模様ですが、職務の内容、職務の成果等に応じて決定することになじむか否かという観点から、除外するどうかを判断し、厚生労働省令に規定する方向が示されていました。
・退職手当➣退職手当の性質・目的は様々であり、職務の内容、職務の成果等に応じて決定することになじむ場合も一定程度あるということで、改正法においては、上記例示からは削除されたもの。
・家族手当・住宅手当・別居手当・子女教育手当➣これらについても、その性質・目的は様々であることを踏まえ、職務の内容に密接に関連して支払われるものについては、同条の対象とするもの。
・結果として、同条の対象とならない賃金として、厚生労働省令において、
「通勤手当・家族手当・住宅手当・別居手当・子女教育手当その他名称の如何を問わず支払われる賃金のうち、職務の内容に密接に関連して支払われるもの以外のもの」となっています。

<「派遣労働者」に関する部分>
派遣労働者の待遇差に関する規定の整備については、次の①又は②のいずれかひとつの選択制となります。
派遣先に雇用される通常の労働者との均・均方式」
派遣元での労使協定による一定水準を満たす待遇決定方式➣令和2年1月14日に厚生労働省ホームページにおいて公表された労働者派遣法第30条の4第1項の規定に基づく労使協定(イメージ)(hatarakikatakaikaku_78.pdf へのリンク)が示されています。当該労使協定(イメージ)を参照しながら、労使協定方式の考え方等を注釈、(補充)解説等していきたいと思います➣「改正労働者派遣法 派遣労働者の待遇決定方式(労使協定方式)について」へリンクします。

【①についての具体的な条文例】
(均待遇規定)
労働者派遣法第30条の3第1項➣改正後
派遣元事業主は、その雇用する派遣労働者の基本給、賞与その他の待遇のそれぞれについて、当該待遇に対応する派遣先に雇用される通常の労働者の待遇との間において当該派遣労働者及び通常の労働者の職務の内容、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情のうち、当該待遇の性質及び当該待遇を行う目的に照らして適切と認められるものを考慮して、不合理と認められる相違を設けてはならない
(参考)労働者派遣法第30条の3第1項➣改正前(単なる配慮規定でしかなかった)
派遣元事業主は、その雇用する派遣労働者の従事する業務と同種の業務に従事する派遣先に雇用される労働者の賃金水準との均衡を考慮しつつ、当該派遣労働者の従事する業務と同種の業務に従事する一般の労働者の賃金水準又は当該派遣労働者の職務の内容、職務の成果、意欲、能力若しくは経験等を勘案し、当該派遣労働者の賃金を決定するように配慮しなければならない

(均待遇規定)
労働者派遣法第30条の3第2項➣改正後
派遣元事業主は、職務の内容が派遣先に雇用される通常の労働者と同一の派遣労働者であつて、当該労働者派遣契約及び当該派遣先における慣行その他の事情からみて、当該派遣先における派遣就業が終了するまでの全期間において、その職務の内容及び配置が当該派遣先との雇用関係が終了するまでの全期間における当該通常の労働者の職務の内容及び配置の変更の範囲と同一の範囲で変更されることが見込まれるものについては、 正当な理由がなく、基本給、賞与その他の待遇のそれぞれについて、当該待遇に対応する当該通常の労働者の待遇に比して不利なものとしてはならない
(参考)労働者派遣法第30条の3第2項➣改正前(教育訓練及び福利厚生に係るものであり、しかも配慮規定でしかなかった)
派遣元事業主は、その雇用する派遣労働者の従事する業務と同種の業務に従事する派遣先に雇用される労働者との均衡を考慮しつつ、当該派遣労働者について、教育訓練及び福利厚生の実施その他当該派遣労働者の円滑な派遣就業の確保のために必要な措置を講ずるように配慮しなければならない

【②についての具体的な条文例】
労働者派遣法第30条の4第1項➣新設
派遣元事業主は、厚生労働省令で定めるところにより、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、その雇用する派遣労働者の待遇(教育訓練、福利厚生施設その他の厚生労働省令で定めるものに係るものを除く)について、次に掲げる事項を定めたときは、前条の規定(つまり、第30条の3第1項(均衡待遇規定)・第2項(均等待遇規定))は、第1号に掲げる範囲に属する派遣労働者の待遇については適用しない(つまり、結果、選択制になる)。
第1号 当該協定の対象者となる派遣労働者の範囲
第2号 派遣労働者の賃金の決定の方法
①派遣労働者の従事する業務と同種の業務に従事する一般労働者の平均的な賃金額と同等以上の賃金の額となるもの
②派遣労働者の職務の内容、成果、意欲、能力又は経験等に向上があった場合に賃金が改善されるものであること
第3号 派遣労働者の賃金の決定に当たって公正な評価をすること
第4号 賃金以外の待遇について、派遣元の通常の労働者との間に当該派遣労働及び通常の労働者の職務の内容、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情のうち、当該待遇の性質及び当該待遇を行う目的に照らして適切と認められるものを考慮して、不合理と認められる相違が生じないようにすること
第5号 教育訓練を派遣労働者に対して実施すること
(第1号~第5号までは条文の内容を要約したものです)

【②(労使協定方式)についての選択を認める背景】
●均衡・均等方式➣
労働者派遣の役務の提供を受けようとする者は、当該者が雇用する通常の労働者との均衡・均等待遇を確保させるために、労働者派遣契約を締結するに当たって、あらかじめ、派遣元事業主に対し、派遣労働者が従事する業務ごとに、比較対象労働者(当該者が雇用する通常の労働者であって、職務の内容、職務の内容及び配置の変更の範囲が当該労働者派遣に係る派遣労働者と同一であると見込まれる者等のこと)の賃金その他の待遇に関する情報を提供しなければならず(労働者派遣法第26条第7項・第8項(いずれも新設))、また、派遣元事業主は労働者派遣の役務の提供を受けようとする者(派遣先)から、当該情報(変更の場合も含む)の提供がない場合は、労働者派遣契約を締結してはならず(同第9項・第10項(いずれも新設))、さらに、当該者にとっては、情報提供義務の煩わしさ、派遣元事業主にとっては、営業政策上、派遣契約獲得の機会損失に繋がるなど、双方にとって、労働者派遣契約締結そのものにハードルが高いことが挙げられると考えます。
●労使協定方式➣
労使協定そのものは、派遣元内での締結で足りるものであり、しかも、上記労働者派遣法第30条の4第1項各号にあるように、賃金の決定に当たっては公正な評価や派遣労働者の職務の内容、成果等に向上があった場合に賃金の改善が求められたりするものの、賃金額についてはその比較対象が一般労働者とされ、賃金以外の待遇に関しては、派遣元に雇用される通常の労働者との均衡待遇であるとされています(労使協定方式では、派遣労働者の待遇は派遣元における労使協定に基づき決定されるべきものですが、ただし、教育訓練や福利厚生といった待遇に関しては、派遣先の通常の労働者との比較によらなければ実質的な待遇確保が図れないということがあり、例外扱いになるものとされています)。

一方、均衡・均等方式では、派遣先に雇用される通常の労働者との均衡・均等待遇が求められるわけで、従って、賃金のみならず、教育訓練や福利厚生についても、派遣先は、教育訓練を実施する等必要な措置を講じ、福利厚生施設の利用の機会を与えなければならないなど、適正な派遣就業の確保等を図る必要があります。
それらのことを定めた条文は下記の通りとなります。
(具体的な条文例)
労働者派遣法第40条第2項➣改正後
派遣先は、その指揮命令の下に労働させる派遣労働者について、当該派遣労働者を雇用する派遣元事業主からの求めに応じ当該派遣労働者が従事する業務と同種の業務に従事するその雇用する労働者が従事する業務の遂行に必要な能力を付与するための教育訓練については、当該派遣労働者が当該業務に必要な能力を習得することができるようにするため、当該派遣労働者が既に当該業務に必要な能力を有している場合その他厚生労働省令で定める場合を除き、当該派遣労働者に対しても、これを実施する等必要な措置を講じなければならない(改正前➣実施するよう配慮しなければならない)。
労働者派遣法第40条第3項➣改正後
派遣先は、当該派遣先に雇用される労働者に対して利用の機会を与える福利厚生施設であつて、業務の円滑な遂行に資するものとして厚生労働省令で定めるものについては、その指揮命令の下に労働させる派遣労働者に対しても、利用の機会を与えなければならない(改正前➣与えるよう配慮しなければならない)。
労働者派遣法第40条第4項➣改正後
派遣先は、その指揮命令の下に労働させる派遣労働者について、当該派遣就業が適正かつ円滑に行われるようにするため適切な就業環境の維持、診療所等の施設であつて現に当該派遣先に雇用される労働者が通常利用しているもの(前項に規定する厚生労働省令で定める福利厚生施設を除く)の利用に関する便宜の供与等必要な措置を講ずるように配慮しなければならない(改正前➣努めなければならない)。

<労働者に対する待遇に関する説明義務の強化>
【短時間・有期雇用労働者に係るもの】

1.これらの労働者(有期雇用労働者に関しては、新設されています)に対し、本人の待遇内容及び待遇決定に際しての考慮事項に関する説明義務
(具体的な条文例)
短時間・有期雇用労働法第14条第1項➣改正後
事業主は、短時間・有期雇用労働者を雇い入れたときは、速やかに、第8条から前条までの規定により措置を講ずべきこととされている事項(※1)(労働基準法第15条第1項に規定する厚生労働省令で定める事項(※2)及び特定事項(※3)を除く)に関し講ずることとしている措置の内容について、当該短時間・有期雇用労働者に説明しなければならない
※1➣内訳は、第8条(いわゆる、均衡待遇規定)第9条(同、均等待遇規定)第10条(賃金)第11条(教育訓練)第12条(福利厚生)第13条(通常の労働者への転換)となるが、詳細については、第13条以外については上記において説明箇所があります。
※2➣事業主が、労働契約の締結に際し、労働者に対して明示する事項のうち、絶対に明示しなければならない事項(絶対的明示事項①~⑥)のことをいいます。
①労働契約の期間②有期労働契約の更新基準③就業の場所及び従事すべき業務④始業及び終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日、休暇等⑤賃金(退職手当や賞与などを除く)の決定、計算及び支払方法、締切及び支払時期並びに昇給⑥退職(解雇の事由を含む)
※3➣事業主が短時間・有期雇用労働者を雇い入れた時に、速やかに、文書の交付等の方法をもって明示しなければならない事項のことをいいます(上記※2に記載した事項以外のもので、①昇給の有無②退職手当の有無③賞与の有無④それら労働者の雇用管理の改善等に関する事項となります)。

2.これらの労働者について、「通常の労働者との待遇差」の内容・その理由等の説明義務
(具体的な条文例)
短時間・有期雇用労働法第14条第2項➣新設(一部、改正後)
事業主は、その雇用する短時間・有期雇用労働者から求めがあったときは、当該短時間・有期雇用労働者と通常の労働者との間の待遇の相違の内容及び理由並びに第6条から前条までの規定により措置を講ずべきこととされている事項(※1)に関する決定をするに当たって考慮した事項について、当該短時間・有期雇用労働者に説明しなければならない
※1➣内訳は、第6条(労働条件(「特定事項」)に関する文書の交付等)第7条(就業規則の作成の手続)第8条以下は1.※1に同じ となります。

なお、第6条に定められている「明示方法」関しては、①短時間・有期雇用労働者に対して明示しなければならない労働条件が事実と異なるものになってはならないこと②厚生労働省令で定めることになる具体的な明示方法としては、FAXや電子メールその他の受信者を特定して情報を伝達するために用いられる電気通信の送信方法(電子メール等の記録を出力することにより書面を作成できるものに限る) といったことが省令において規定されるとのことです。なお、平成30年8月30日に開催された第9回厚生労働省同一労働同一賃金部会において配布された資料(hatarakikatakaikaku_30.pdf へのリンク)を参考までに掲載しておきます。

また、通常の労働者との待遇の相違の内容及びその理由に関する事業主の説明義務については、①比較対象となる通常の労働者の選定(「職務の内容」、「職務の内容及び配置の変更の範囲」が同一である通常の労働者の順に判断していくことになるといったこと)、②待遇の相違の内容(それぞれの間の待遇の実施基準の相違の有無、それぞれの待遇の個別具体的な内容・実施基準といったこと)及びその理由(待遇の実施基準が同一である場合には、にもかかわらず、そこに相違が生じている理由、異なる場合には、そもそも、実施基準に相違を設けている理由といったこと)に関する説明内容③説明する方法(原則として、就業規則、賃金規程、通常の労働者の待遇の内容のみを記載した資料などを活用して口頭で説明することが求められる)に関して、それらの方向性につき、厚生労働省同一労働同一賃金部会において議論されたものです。なお、平成30年8月30日に開催された第9回同部会において配布された資料(hatarakikatakaikaku_31.pdf へのリンク)を参考までに掲載しておきます。

3.これらの労働者が、短時間・有期雇用労働法第14条第2項の求めをしたことを理由とした解雇その他不利益な取扱いの禁止義務
(具体的な条文例)
短時間・有期雇用労働法第14条第3項➣新設
事業主は、短時間・有期雇用労働者が前項の求めをしたことを理由として、当該短時間・有期雇用労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならない

【派遣労働者に係るもの】
1.派遣労働者に対し、本人の待遇内容及び待遇決定に際しての考慮事項に関する説明義務
(具体的な条文例)
労働者派遣法第31条の2第2項➣新設(最初から、派遣労働者として雇う場合)
派遣元事業主は、労働者を派遣労働者として雇い入れようとするとき、あらかじめ、当該労働者に対し、文書の交付その他厚生労働省令で定める方法(次項において「文書の交付等」という)により、第1号に掲げる事項を明示するとともに、厚生労働省令で定めるところにより、第2号に掲げる措置の内容を説明しなければならない
第1号 労働条件に関する事項のうち、労働基準法第15条第1項に規定する厚生労働省令で定める事項(絶対的明示事項)以外のものであつて厚生労働省令で定めるもの
第2号 第30条の3(派遣先に雇用される通常の労働者との均衡・均等方式)、第30条の4第1項(派遣元での労使協定による一定水準を満たす待遇決定方式)及び第30条の5の規定(均衡待遇の対象となる派遣労働者(同第30条の3第1項)の職務の内容、職務の成果等を勘案して、その賃金の決定についての努力義務)により措置を講ずべきこととされている事項(労働基準法第15条第1項に規定する厚生労働省令で定める事項(同)及び前号に掲げる事項を除く)に関し講ずることとしている措置の内容
労働者派遣法第31条の2第3項➣新設(一旦雇用した者を、新たに派遣労働者として派遣する場合)
派遣元事業主は、労働者派遣(第30条の4第1項の協定に係るものを除く)をしようとするときは、あらかじめ、当該労働者派遣に係る派遣労働者に対し、文書の交付等により、第1号に掲げる事項を明示するとともに、厚生労働省令で定めるところにより、第2号に掲げる措置の内容を説明しなければならない
第1号 労働基準法第15条第1項に規定する厚生労働省令で定める事項(同)及び前項第1号に掲げる事項(厚生労働省令で定めるものを除く)
第2号 前項第2号に掲げる措置の内容

2.派遣労働者について、「下記比較対象労働者との待遇差」の内容・その理由等の説明義務
(具体的な条文例)
労働者派遣法第31条第4項➣新設(一部、改正後)
派遣元事業主は、その雇用する派遣労働者から求めがあつたときは、当該派遣労働者に対し、当該派遣労働者と第26条第8項に規定する比較対象労働者(労働者派遣の役務の提供を受けようとする者が雇用する通常の労働者であって、職務の内容、職務の内容及び配置の変更の範囲が当該労働者派遣に係る派遣労働者と同一であると見込まれる者等のこと)との間の待遇の相違の内容及び理由並びに第30条の3から第30条の6(派遣労働者に係る就業規則の作成・変更の際に、派遣労働者の過半数代表者の意見を聴く努力義務)までの規定により措置を講ずることとされている事項に関する決定をするに当たつて考慮した事項を説明しなければならない

3.派遣労働者が、労働者派遣法第31条第4項の求めをしたことを理由とした解雇その他不利益な取扱いの禁止義務
(具体的な条文例)
労働者派遣法第31条の2第5項➣新設
派遣元事業主は、派遣労働者が前項の求めをしたことを理由として、当該派遣労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならない

<行政による事業主への助言・指導等や裁判外紛争解決手続(行政ADR)の規定の整備>

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