労災保険法における基本的な事項について


令和2年9月25日更新

労災保険は、労働者の業務災害又は通勤災害による稼得能力の喪失を補償することを目的としています。なお、例えば、休業(補償)給付で、業務災害であれば「休業補償給付」、通勤災害であれば「休業給付」という具合に、補償という言葉の有無により区別しています。
保険給付の額は、労働者が被った災害の発生前の賃金に基づいて算定されることになり、労災保険法においては、「給付基礎日額」というものを使い、基本的には、労働基準法でいう「平均賃金」に相当する額になります。そして、それを算定の基礎とするのは現金給付である保険給付のみであって、①療養(補償)給付②介護(補償)給付③二次健康診断等給付といった療養・介護・健康診断等に要する費用(実費)に係るものはその対象としません。

(平均賃金(給付基礎日額)の原則的な算定式)➣特例に関しては省略します
算定事由発生日以前(実際には前)3箇月間の賃金の総額÷算定事由発生日以前(同)3箇月間の総日数
算定事由発生日
①負傷又は死亡の原因である事故が発生した日
②診断によって疾病の発生が確定した日➣必ずしも、障害基礎(厚生)年金でいう「初診日(医師等が初めて診療を行った日)」を言うのではなく、疾病自体の発生が確定した日とのこと。
(給付基礎日額に特有の制度)
「自動変更対象額(最低保障額)」(19_1_1.pdf へのリンク)が設けられていること➣令和2年8月1日から令和3年7月31日までの間で適用される額は3,970円(下記「年齢階層別の最低・最高限度額」の年齢階層のうち65歳以上70歳未満及び70歳以上の最低限度額と同額になっています)
②賃金水準の変動に応じて額を改定する「スライド制(19_1_2.pdf へのリンク)があること。
「年齢階層別の最低・最高限度額」(19_1_3.pdf へのリンク)が設けられていること。②の「スライド制」が同時に適用される場合は、その改定後の給付基礎日額について、年齢階層別の最低・最高限度額が適用されることになります。
 年齢階層(5歳刻み)  最低限度額 最高限度額 
 20歳未満  5,081円  13,384円
 20歳以上25歳未満  5,589円  13,384円
 25歳以上30歳未満  6,164円  14,322円
 30歳以上35歳未満  6,577円  17,163円
 35歳以上40歳未満  6,857円  19,404円
 40歳以上45歳未満  7,070円  21,601円
 45歳以上50歳未満  7,208円  22,760円
 50歳以上55歳未満  7,090円  25,305円
 55歳以上60歳未満  6,586円  25,093円
 60歳以上65歳未満  5,420円  20,870円
 65歳以上70歳未満  3,970円  15,258円
 70歳以上  3,970円  13,384円
④端数処理に関しては、1円未満があるときは、1円に切り上げること。
厚生労働省において作成する「毎月勤労統計」における労働者1人当たりの毎月決まって支給する給与の額(平均定期給与額)の4月分から翌年3月分までの各月分の合計額を12で除した額のことをいう「平均給与額」の変動率(スライド率)を基準にして、給付基礎日額を改定することになります。
(給付基礎日額の種類)
①休業給付基礎日額➣休業(補償)給付の額の単価➣原則的な給付基礎日額×スライド率
②年金給付基礎日額➣年金たる保険給付の額の単価➣原則的な給付基礎日額×スライド率
③一時金の給付基礎日額➣一時金たる保険給付の額の単価➣原則的な給付基礎日額×スライド率

【休業給付基礎日額】
(スライド改定の要件)
・休業給付基礎日額については、四半期ごとの平均給与額が算定事由発生日の属する四半期の平均給与額の110/100超又は90/100未満に至った場合にスライド改定されることになります。下記図表にある算定事由発生日の属するA四半期の平均給与額200,000円が、C四半期においては224,000円へと変動し、そのスライド率が112%ということで、110/100超になったことで、スライド改定が実施されるわけです。
・そのC四半期の平均給与額224,000円は、D四半期においては、その平均給与額が199,000円へとさらに変動し、そのスライド率は88.84%ということで、逆に90/100未満になったことで、やはりスライド改定が実施されるわけです。
・そのD四半期の平均給与額199,000円は、E四半期においては、その平均給与額が225,000円へとさらに変動し、そのスライド率は113.07%ということで、さらに逆に110/100超になったことで、やはりスライド改定が実施されるわけです。
(スライド改定の適用時期)
・このように、スライド改定が実施されることで、休業給付基礎日額は、それぞれの変動率に応じて、順次改定されていくことになります。つまり、算定事由発生日の属する四半期の給付基礎日額が9,000円であったものが、C四半期におけるスライド率112%を乗じることでそれが10,080円になり、次に、その10,080円にD四半期におけるスライド率88.84%を乗じることでそれが8,995円になり、さらに、その8,995円にE四半期におけるスライド率113.07%を乗じることでそれが10,125円へと順次改定されていくわけです。
・ただ、その改定された休業給付基礎日額は、平均給与額が10%を超えて上昇し、又は低下するに至った四半期(つまり、C四半期D四半期E四半期)の翌々四半期(つまり、E四半期F四半期G四半期)に属する最初の日以後に支給すべき事由が発生した日(つまり、賃金を受けずに休業した日のこと)がある休業(補償)給付について適用されることになります。
(年齢階層別の最低・最高限度額の適用)
上記支給すべき事由が発生した日が、療養を開始した日から起算して1年6箇月を経過した日以後の日である休業(補償)給付に係る休業給付基礎日額については、当該支給すべき事由が発生した日の属する四半期の初日における年齢に応じて、上記「年齢階層別の最低・最高限度額」表に照らして、当該限度額が適用されることになります。



【年金給付基礎日額】
(スライド改定の要件)
平均給与額の変動幅に関わらず、常にスライド改定が実施されることになります。
(スライド改定の適用時期)
算定事由発生日の属する年度の翌々年度の8月以後の分として支給する年金たる保険給付についてから適用されます。従って、算定事由発生日の属する年度の翌々年度の7月以前の分として支給する年金たる保険給付については適用されず、その間については、原則的な給付基礎日額をその算定基礎にすることになります。
(直近の年金スライド率)
 算定事由発生日の属する期間(年度)  令和2年8月から令和3年7月分の
労災年金給付等に適用
 平成24年4月1日から
平成25年3月31日
 102.4
 平成25年4月1日から
平成26年3月31日
 102.4
 平成26年4月1日から
平成27年3月31日
 101.9
 平成27年4月1日から
平成28年3月31日
 101.4
 平成28年4月1日から
平成29年3月31日
 101.2
平成29年4月1日から
平成30年3月31日 
 100.6 
 平成30年4月1日から
平成31年3月31日
 100.1 
※上記表は、厚生労働省ホームページ_労災補償内「労災年金給付等に係る給付基礎日額のスライド率」資料(PDF)の別紙「年金スライド率」表の中から一部抜粋したものです。

・年金給付基礎日額についてスライド改定されるのは、例えば、算定事由発生日の属する年度が平成25年度であった場合、年金たる保険給付を支給すべき月の属する年度(つまり、平成27年度)の前年度(つまり、平成26年度)(当該月が4月から7月までの月に該当する場合は前々年度(つまり、平成25年度))の平均給与額算定事由発生日の属する年度(平成25年度)の平均給与額で除した得た率を基準として厚生労働大臣が定める率(スライド率➣上記表にある率)を、原則的な給付基礎日額に乗じて得た額が年金給付基礎日額になります。
・つまり、年金給付基礎日額のスライド改定については、常に、算定事由発生日の属する年度の平均給与額を除する(当該年度の平均給与額が常に分母になります)ことでスライド率を算定することになります。
・上記表の中で、算定事由発生日の属する年度が平成25年度であるとした場合のスライド率が101.5%になっていることの意味するところは、年金たる保険給付を支給すべき月分が平成30年8月から令和1年7月分である場合には、その年金たる保険給付を支給すべき月の属する年度の前年度(平成29年度)の平均給与額を算定事由発生日の属する年度の平均給与額で除した率を基準として厚生労働大臣が定める率(スライド率➣上記表にある率)が101.5%であることを指します。そして、原則的な給付基礎日額に当該スライド率を乗じることで年金給付基礎日額とし、当該年金給付基礎日額を算定基礎として、平成30年8月分以後1年間の労災年金給付等の支給額が算定されることになるわけです。
・そのような計算が毎年度、算定事由発生日の属する年度の平均給与額を常に分母にすることで行われることになります。
・このように、算定事由発生日時点での賃金を基にした給付基礎日額だけで補填を行うと、その後の賃金の変動を反映できないことになり、極めて不合理な結果になってしまいますので、労災保険の年金給付等に関しては、給付基礎日額を賃金水準の変動に応じて改定する制度(スライド制)を導入して、毎年度、年金額の改定を実施しているわけです。厚生年金保険における「再評価率」のようなものだと思われます。
(年齢階層別の最低・最高限度額の適用)
年金たる保険給付を支給すべき月の属する年度の8月1日(当該月が4月から7月までの月の場合は、当該年度の前年度の8月1日)における年齢に応じて、上記「年齢階層別の最低・最高限度額」表に照らして、当該限度額が適用されることになります。ただし、遺族(補償)年金についてだけは、死亡した被災労働者が死亡しなかったものと仮定した場合における8月1日の年齢によって、同様に適用されることになります。

【平成31年4月1日以後の改正点について】(19_1_4.pdf へのリンク)
(介護(補償)給付の内容)
被災労働者が労働災害の結果、被っている介護損害の填補を目的とする給付であり、業務
上の事由又は通勤による負傷等により一定の障害を負って介護を要する状態となった労働者に対して、介護に要した費用(実費)を支給するもの。
(支給要件)
①障害(補償)年金又は傷病(補償)年金の受給権者であり、
・神経系統、胸腹部臓器の機能もしくは精神に著しい障害を有し、常時介護を要するもの(障害等級第1級・傷病等級第1級)➣障害・傷病等級第1級に該当する者はすべて対象。
・神経系統、胸腹部臓器の機能もしくは精神に著しい障害を有し、随時介護を要するもの(障害等級第2級・傷病等級第2級)➣障害・傷病等級第2級に該当する者は、これらに著しい障害を有する者に限られます。
②現に、常時又は随時介護を受けていること。
③病院又は診療所に入院していないこと、老人保健施設、介護医療院、障害者支援施設(生活介護を受けている場合に限る)、特別養護老人ホーム等に入所していないこと。
(支給額)
  最高限度額
 (改正前)
 最低保障額
(改正前)
 常時介護を要する者   165,150円
166,950円
70,790円 
72,990円
 (105,290円) (57,190円) 
 随時介護を要する者   82,580円
83,480円
35,400円 
36,500円
(52,650円)  (28,600円) 
※なお、最低保障額については、介護費用を負担せず、親族又は友人・知人から介護を受けた場合は、介護開始月に限って、支給されません。次月以後は、最低保障額が支給されることになります。
※なお、赤字は令和2年4月1日以後の改正額です。
(改正理由)
・現に、介護(補償)給付を受給した者から、現行の最高限度額では介護費用が賄えないとの意見が相当数存在することが明らかになったこと等の調査結果を受け、最高限度額について
は特別養護老人ホームの介護職員の平均基本給を参考に、最低保障額については最低賃金の全国加重平均を参考にして見直すこととしたもの。
・従来は、最高限度額については、臨時職員を採用する際の政府統一単価を参考に算定、最低保障額については、女子パート労働者の平均賃金を参考に算定していたもので、今回の改正(算定根拠の大幅な入替え)により、特に、最高限度額については大幅な増額(約1.57倍)になっています。
(施行日)
平成31(令和2)年4月1日から

【複数就業者に係る労災保険給付等について】
令和2年1月9日に開催された第84回厚生労働省労働政策審議会労働条件分科会労災保険部会によって「複数就業者に係る労災保険給付等について(報告)」(19_1_5.pdf へのリンク)が公表されました。それによると、
1.複数就業者が被災した場合の給付額の見直し
(1)見直しの方向について
複数就業者*1の休業補償給付等について、非災害発生事業場の賃金額も合算した上で給付額を決定することが適当とされています。
・当然のことではありますが、非災害発生事業場の事業主は、現行どおり労働基準法に基づく災害補償責任を負わないとされています。
・一方、災害発生事業場の事業主が、非災害発生事業場での賃金を基礎とした給付分まで労働基準法に基づく災害補償責任を負うことは適当ではないとされています。
*1 複数就業者の範囲
① 同時期に複数の事業と労働契約関係にある者
② 一以上の事業と労働契約関係にあり、かつ他の就業について特別加入(労働基準法上の労働者ではないものの、業務の実態、災害の発生状況等からみて労働者に準じて労災保険により保護するに相応しい者)している者
③ 複数就業について特別加入している者
(2)保険料負担について
・災害発生事業場の属する業種(労災保険料表にある「事業の種類の分類」欄にある大まかな事業の種類ごとに、そこからさらに細分化された各々の「事業の種類」のことを言います。当該事業の種類ごとに労災保険料率が異なります)の労災保険料率の算定➣現行と同様、災害発生事業場の賃金に基づく保険給付額のみ災害発生事業場の属する業種の労災保険料率(つまり、当該業種についてはその上昇要因になります)(19_1_6.pdf へのリンク)及び当該事業場のメリット収支率(つまり、当該事業場についてはその悪化要因になります)*2の算定の基礎とすることが適当とされています。
*2 業務災害の発生率の高低(下記の「収支率」の算定式にある通り、支払った労災保険料の額(なお、当該額に調整率を乗じます)のうち保険給付の額や特別支給金の額がどの程度占めているかを表したものを収支率とし、その高低)に応じて労災保険料率(継続事業・一括有期事業の場合)又は確定保険料の額(有期事業の場合)を上下させる制度のことを「メリット制」と言います。なお、その詳細については省略します。
収支率=(保険給付の額+特別支給金の額)/(労災保険料の額×第1種調整率(有期事業の場合は第1種調整率又は第2種調整率))
・一方、非災害発生事業場の属する業種の労災保険料率の算定に当たっては、非災害発生事業場の賃金に基づく保険給付額について、非災害発生事業場の属する業種の労災保険料率及び当該事業場のメリット収支率の算定の基礎とはしないこととすることが適当とされています。
(3)通勤災害について
・業務災害に準じて保護すべきものであるため、複数就業先の賃金を合算した上で給付額を算定することが適当とされています。

2.複数就業者の認定の基礎となる負荷について
(1)見直しの方向について
複数就業先での業務上の負荷(業務による明らかな過重負荷*3・業務による強い心理的負荷*4)を総合して評価することにより、業務と疾病等との間に因果関係が認められる場合、新たに労災保険給付を行うことが適当とされています。この場合には、いずれの就業先も労働基準法上の災害補償責任を負わないとされています。
*3 業務(発症の有力な原因が仕事)によるものであることが明らかな過重負荷(脳・心臓疾患の発症の基礎となる血管病変等をその自然経過を超えて著しく増悪させ得ることが客観的に認められる負荷のこと)を受けたことにより発症した脳・心臓疾患は業務上の疾病として取り扱われます。
*4 対象疾病を発病していること、対象疾病の発病前概ね6箇月の間に、業務による強い心理的負荷(業務による具体的な出来事があり、その出来事とその後の状況が労働者に強いストレスを与えたこと)が認められること、業務以外の心理的負荷及び個体側要因により対象疾病を発病したとは認められないこと、これらをいずれも満たした場合には業務上の疾病として取り扱われます。
一の就業先における業務上の負荷によって労災認定できる場合、現行と同様、当該就業先における労働災害と整理することとし、当該就業先に災害補償責任を負わせることが適当であるとされています。
(2)認定方法について
複数就業先の業務上の負荷を総合して評価して労災認定する場合についても、労働者への過重負荷や心理的負荷について定めた現行の認定基準(「脳血管疾患及び虚血性心疾患等(負傷に起因するものを除く)の認定基準(平成13年12月12日基発第1063号(平成22年5月7日改正基発0507第3号)として厚生労働省労働基準局長名で新たに定められたもの)」や「心理的負荷による精神障害の認定基準(平成23年12月26日基発第1226第1号として厚生労働省労働基準局長名で新たに定められたもの)」)の枠組みにより対応することが適当であるとされています。
(3)給付額について
一の就業先における業務上の負荷によって労災認定できる場合でも、非災害発生事業場の賃金額も合算した上で給付額を決定することとされていることを踏まえ、複数就業先での業務上の負荷を総合して評価して労災認定する場合の給付額についても、基本的には複数事業場の賃金額を合算した上で算定することが適当であるとされています。
(4)保険料負担について
複数就業先の業務上の負荷を総合して評価して労災認定する場合には、いずれの事業場の属する業種の労災保険料率の算定の基礎とはしないと同時に、いずれの事業場のメリット収支率の算定の基礎にもしないこととするとされています。

 なお、特別加入者については、一以上の就業先において特別加入している場合についても、複数就業先で労働者である場合と同様の取扱いとすることが適当であるとされています。また、自動変更対象額年齢階層別の最高・最低限度額及び特別支給金*5の取扱いについては、非災害発生事業場の賃金額(特別支給金の場合には特別給与の額も)を合算した場合も、その取扱いを変えないことが適当であるとされています。
*5 保険給付の水準は一般的には、被災前の賃金に比し低くなってしまいます。また、保険給付の額には賞与等が反映されていません。それらを補強するのが保険給付の上乗せとして支給される「特別支給金(「一般の特別支給金」と「ボーナス特別支給金」があります)」というものです。例えば、原則的な休業(補償)給付(ただし、当該給付にはボーナス特別支給金はありません)の支給額は、休業1日につき、給付基礎日額の60/100相当額とされていますが、さらに、同じく、給付基礎日額の20/100相当額が「休業特別支給金」として支給されることになり、結果的には、給付基礎日額の80/100相当額が支給されることになり、手厚くなっているわけです。

 「複数就業者に係る労災保険給付等について(報告)」を受けて、令和2年1月9日に開催された第84回労働政策審議会労働条件分科会労災保険部会において厚生労働省より提示された資料「雇用保険法等の一部を改正する法律案要綱(労働者災害補償保険法及び労働保険の保険料の徴収等に関する法律の一部改正関係)」(19_1_7.pdf へのリンク)によれば、
第六 一 目的の改正 として
「複数事業労働者の複数事業の業務を要因とする事由に対して迅速かつ公正な保護をするため、必要な保険給付を行い、あわせて、複数事業労働者の複数事業の業務を要因とする事由により負傷し、又は疾病にかかった労働者の社会復帰の促進、当該労働者及びその遺族の援護、労働者の安全及び衛生の確保等を図り、もって労働者の福祉の増進に寄与することを、労働者災害補償保険法の目的として追加することとすること」として、「あわせて」以降の下線部分は労災保険事業の付帯事業として「社会復帰等促進事業」と言われているものです。
二 複数事業労働者に対する新たな保険給付の創設
「業務災害に関する保険給付及び通勤災害に関する保険給付と並び、複数事業労働者の複数事業の業務を要因とした負傷、疾病、障害又は死亡に関する保険給付を創設するものとすること」として、新たな保険給付が生まれることになります。
三 給付基礎日額の算定方法の特例
「複数事業労働者の業務上の事由、複数事業労働者の複数事業の業務を要因とした事由又は通勤による負傷、疾病、障害又は死亡により保険給付を行う場合は、当該複数事業労働者を使用する事業ごとに算定した給付基礎日額に相当する額を合算した額を基礎として、厚生労働省令で定めるところによって政府が算定する額を給付基礎日額とするものとすること」として、上記した「1.複数就業者が被災した場合の給付額の見直し(1)見直しの方向について」に法的な裏付けができたことになります。
と規定されています。なお、施行日は公布の日から起算して6箇月を超えない範囲内において政令で定める日とされており、令和2年9月1日とされています。



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