定年前後の労働・社会保険手続について


令和1年8月9日公開

一旦定年退職(60歳)し、その勤務先で継続雇用制度の適用を受けてさらに65歳まで働いた上で退職、その後、別会社に再就職し、最終的には67歳で退職した場合を例にしています。下の図表(Excelはこちらから)をご覧下さい。労働・社会保険ごとに、節目年齢において必要となる各種手続きを示しています。
なお、下記手続きについては、該当ページで解説していますので、そちらの方で詳細についてはご確認いただきますようお願い申し上げます。Excelで作成した図表には、該当ページのURLをリンクしています。
高年齢雇用継続給付について
高年齢被保険者(高年齢求職者給付金)について
国民年金第2号被保険者について
老齢基礎年金に係る合算対象期間について
在職老齢年金について
老齢基礎年金の繰上げ・繰下げについて
老齢厚生年金の繰上げ・繰下げについて

【健康保険について】
67歳で退職し完全に第一線から退いた場合に手続きが必要となるものとしては、下記の中からいずれかを選択する必要があります。なお、当該時点以降後期高齢者医療保険制度に加入するまでの間、例えば、お子様が加入する健康保険制度に、お子様の被扶養者として認定を受けるという方法もあります。
①在職中に加入していた健康保険制度に、退職後も任意継続被保険者として加入するもの
②お住まいの自治体の国民健康保険制度に加入するもの

(任意継続被保険者の資格要件)
・被保険者資格を喪失したこと
・被保険者資格喪失日の前日まで継続して2箇月以上被保険者であったこと
・被保険者資格喪失日から20日以内に保険者に申し出ること
ただし、任意継続被保険者となった日から2年を経過したしき、死亡したとき、その保険料(初回の保険料は除く)を納付期限までに納付しなかったとき、他の医療保険制度の被保険者になったとき、後期高齢者医療保険制度の被保険者になったときには、任意継続被保険者の資格を喪失することになります。これらのうち、特に保険料の納付期限については厳格に適用されています。
 初回の保険料を納付しなかったときは、初めから任意継続被保険者にならなかったものとみなされます。
保険料の額は、原則として退職時の標準報酬月額がベースになりますが、それが300,000円(平成31(2019)年度)を超える場合には300,000円が上限となります。なお、在職中は、算出された保険料(40歳から64歳までは介護保険料も含む)を事業主と折半して負担していましたが、退職後はその恩恵が無くなり、原則として、在職中の2倍相当額になります。また、保険料の減免制度もありません。さらに、任意継続被保険者は、退職時に加入していた健康保険制度の一般被保険者の資格喪失日の前日まで継続して1年以上被保険者であって、当該資格喪失時に「傷病手当金」又は「出産手当金」の支給を受けている、又は受けることができる状態にあった場合を除いては、当該健康保険制度にある「傷病手当金」や「出産手当金」の支給を受けられませんのでご留意下さい。
一方、国民健康保険制度の保険料は前年の所得をベースにして賦課されますので、退職後の収入が年金だけである場合には、往々にして、その保険料負担は重くなるおそれもあります。ただし、当該制度には、保険料の減免制度(人事労務トピックス「市県民税と国民健康保険料納付の減免等制度について(神戸市の場合)」をご参照下さい)があります。

いずれを選択するかは、退職時の状況も踏まえ、損得を勘案した上でご判断されることをお勧めします。



【年金請求手続について】
上の図表にある「年金請求手続関係」に記載の通りであり、例えば、昭和33年8月8日生まれの男性(第1号厚生年金保険被保険者)の場合、節目年齢(63歳と65歳)ごとに手続きが必要であり、また、老齢基礎(厚生)年金の支給繰上げ請求を行う場合、老齢基礎年金や老齢厚生年金の支給繰下げの申出を行う場合にもその都度、手続きが必要になります。
また、この男性の場合で、特別支給(60歳台前半)の老齢厚生年金の支給繰上げ(例えば、60歳から)の請求を行って、現に当該繰上げ支給を受けている場合には、本来の特別支給(60歳台前半)の老齢厚生年金の支給開始年齢である63歳の時点で「特例支給開始年齢時改定」が行われ、さらに、65歳からの原則支給の老齢厚生年金も繰上げ支給を受けていることになりますので、65歳の時点で「65歳時改定」が行われることになります。そして、67歳まで在職していますので、その退職年齢である67歳の時点で「退職時改定」が行われることになるわけです。

参考までに・・・
<年金請求書(国民年金・厚生年金保険老齢給付)(加給年金額対象者有)(ハガキ形式)>


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