時間外労働・休日労働に関する協定届について


令和3年3月23日更新

 令和3年4月1日から施行されることになる「時間外労働・休日労働に関する協定届」の新様式が公開されています。
当該届における使用者の押印(印鑑を押すこと。記名との組み合わせで使用することが通例)・署名(本人が自筆で氏名を手書きすること。この場合でも、さらに、印鑑を押すことが求められる場合がありますが、この場合は「捺印」と呼ばれます))が不要になること。ただし、記名(署名以外の方法(ゴム印が代表例)で記載すること)は必要とのこと。
当該届が労使双方によって適正に締結されたものであることを担保するために、労働者代表についての□(チェック✔ボックス)が新設されること。

※ なお、当該届と時間外労働・休日労働に関する協定とを兼ねて、当該協定を締結することも可能とのことです。その場合には、労使双方の署名又は記名押印が必要となります。



 中小企業主・小規模事業者向けに、「サブロク協定をご存知ですか?」(information13_1.pdf へのリンク)とするリーフレットが厚生労働省より公開されています。また、それより前に、「36(サブロク)協定のない残業は法違反です!!」(information13_2.pdf へのリンク)とするリーフレットも厚生労働省より公開されています。1日8時間・1週40時間以内(法定労働時間)というのが大原則で、それを超えて従業員に時間外労働をさせるには、36協定(information13_3.pdf へのリンク)の締結と労基署への届出が必要です。そして、この届出があってはじめて、労基法上の免罰効果があるということになります。さらに、その時間外労働の上限は原則、1箇月45時間・1年360時間までとされていますが、これは法律ではなく、厚生労働大臣の告示という形での限度基準とされていました。その上、当該限度時間を超えて労働時間を延長しなければならない特別の事情(具体的かつ臨時的なものに限る)があれば、「特別条項付協定」を締結することで、さらに当該限度時間を超えて労働させることができたわけです。今般の「働き方改革」では、そこに法律による規制の網を被せようとしたわけです。

※ 平成30年8月9日に開催された労働政策審議会労働条件分科会において、厚生労働省より、省令で定めることになる「36協定の様式(案)」が示され、同分科会において、労使により概ね了承されたことを踏まえ、平成30年9月7日に公布された省令において、その新様式が公表されました。詳細は「働き方改革」をご参照下さい。

 「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案要綱」の概要(平成30年4月6日に国会に提出されたもので、データに異常値があることが判明した「裁量労働制」に関する部分が削除されたものです)(information13_4.pdf へのリンク)→なお、「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」は平成30年7月6日付で公布されています。

 弊職の知る限りでも、「36協定」のない事業所があります。にもかかわらず、ガンガン残業させているわけです。「36協定」の意味するところさえ理解されていない経営者もいらっしゃいます。一方で、「36協定」そのものを軽んじる経営者も存在します。巷では様々な現実があります。

 しかし、厚生労働省は、「働き方改革」関連法案のうち、「時間外労働の上限規制」の施行を、中小企業に限っては1年遅らせて2020年4月とし、さらに、中小企業に対する月60時間超の時間外労働に係る50%以上の割増賃金率の適用も当初の2022年4月から2023年4月へ、その施行を1年遅らせることになっています。

 また、当該法案の中にある「裁量労働制(企画型)」の対象業務の見直し(増加)案で、裁量労働制で働く労働者の労働時間は一般労働者のそれよりも少ないとする厚生労働省が実施した調査結果に対しては、導き出された数値に疑義が生じるなど当該調査への信頼性が揺らいでいます。


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